『らくらく健康観察』は、国内で感染が拡大中の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の健康観察の一助となるべく、開発したシステムです。2020年8月にサービスを公開して以来、700以上の団体にご利用いただいており、厚労省推奨の「新型コロナウイルス感染症患者の接触者における健康観察票(国立感染症研究所)」に準拠した専門家監修の健康観察をらくらくに実施できます。グループ(事業所・団体・大学)の管理者は、『らくらく健康観察』管理画面を確認するだけで、個々人が生涯PHR(パーソナル・ヘルス・レコード)健康観察アプリ『健康日記』に入力した健康観察データを一括管理することが可能です。全3プランを令和4年3月までの期間無償で提供しています(2021年6月現在)。(1,000人以上もしくは、カスタマイズする場合には有料。)

『らくらく健康観察(有料版)』を学生の健康観察にご利用いただいている、広島女学院大学 健康管理センター 三村様、総務課施設・情報担当 宮内様、学生課 宮田様に、弊社『らくらく健康観察』を選ばれた経緯や利用した感想をお伺いしました。

らくらく健康観察
・弊社『らくらく健康観察』の導入前は、学生の健康観察をどのように運用されていたのでしょうか?

2020年度前期は、厚労省推奨の「新型コロナウイルス感染症患者の接触者における健康観察票(国立感染症研究所)」や、Excelを用いて学生の体調を確認していました。

・弊社『らくらく健康観察』の導入前の課題をお教えください。

『らくらく健康観察』導入前は、以下の課題がありました。 ①科目担当教員が講義前に確認作業を行うには作業が煩雑であり教員の負担が大きい。 ②科目担当教員が講義前に確認作業を行うため、講義がなかなか始められない。 ③体調不良者は来学不可とする旨を学生に周知していても、自分では判断がつかず来学してしまう学生がおり、来学後に帰宅を促すこともあった。

・なぜ弊社 『らくらく健康観察』を導入されたのでしょうか?

2020年度後期に対面授業が開始するにあたり、学生にとって親和性が高く、またスマホアプリ『健康日記』上での報告のため、健康観察票のように持参し忘れることが少ない報告方法として、『らくらく健康観察』を導入しました。 『らくらく健康観察』は、本学のコロナ対策委員会のメンバーの一人がインターネット上で見つけたのですが、もともと利用していた健康観察票の項目と『らくらく健康観察』での報告事項がほぼ同じであったこともあり、特に異論もなく採用が決定しました。

・2020年度の『らくらく健康観察』の運用方法をお教えください。

導入当初の2020年度は、履修登録科目ごとに約500グループを作成し、学生には以下を周知しました。 ①自身が履修登録した全ての科目グループに登録すること。 ②『らくらく健康観察』での報告が講義に参加する要件であること. ③体調不良の場合には自宅待機すること 科目担当教員が学生の報告内容を確認する運用とし、講義が始まる前に学生の報告内容を確認していました。 しかし、この方法では教員の負担が大きく、また、登録するグループ数が多く登録漏れが発生したため、2021年度は運用方法を一部変更しました。

らくらく健康観察の入力風景
らくらく健康観察導入後の業務フロー
・2021年度は『らくらく健康観察』をどのように運用にされているのでしょうか?

基本的な運用は2020年度から大きく変えておりません。変更点は、登録するグループの単位を「学科・学年ごと」にしたことです。この変更により、科目担当教員は講義前に確認する必要がなくなり、また、学生は登録するグループが1つになり、登録や報告に関する煩雑さが減りました。 学生は、該当する学科・学年ごとのグループに登録して毎日の体調を報告し、学生課が毎朝報告内容を確認します。 『らくらく健康観察』に登録していない学生や、大学が把握していない体調不良が報告された場合の対応は、2020年度と同じです。『らくらく健康観察』に登録していない学生には、健康観察票もしくは、1週間分の体温を記録したExcelの提出を代替としています。また、大学が把握していない体調不良が報告された場合は、学生課もしくは健康管理センターの保健師が学生本人に電話(電話がつながらない場合は、ポータルサイト上での個別連絡)して状況を確認します。

・どのように『らくらく健康観察』登録を促進されたのでしょうか?

2021年度は、新学期が始まる前から、ポータルサイトに掲示し、全学生に『らくらく健康観察』および該当グループへの登録と、2021年度の『らくらく健康観察』の運用方法を周知しました。この時点で、約半数の学生が『らくらく健康観察』に登録していました。ポータルサイトでの掲示後、一定期間たっても『らくらく健康観察』未登録の学生には、ポータルサイト上で登録を促す個別メッセージを表示しました。それでも未登録の場合には、新学期のオリエンテーション会場にて直接個別に登録を促しました。また、正門付近に職員を配置し、来学した学生の『らくらく健康観察』登録を確認することもありました、 これらの効果もあり、4月以降、学生の9割が『らくらく健康観察』に登録しています。ただ、グループ登録が完了している学生は約5割であること、週末や休日、オンライン授業期間中は体調報告者が減ることなど、『らくらく健康観察』の運用面で課題が残っています。

 ・『らくらく健康観察』を運用されている感想をお教えください。

運用開始当初は、アプリやスマホに対するハードルは低いものの、『らくらく健康観察』・グループの登録方法やアプリのトラブルへの対処法などについて、学生からの問合せもありました。しかし、最近は問合せの数も減り、学生も報告や運用に慣れてきた印象です。 学内での具体的な運用方法を模索しながらの運用開始でしたが、学生にとって親和性の高いスマホを用いた報告方法を運用できた意義は大きいと感じています。

<広島女学院大学>
1886年創立(1949年 大学開設)。2020年5月1日時点で、人文学部、人間生活学部の2学部5学科および大学院に1,318名の学生が在籍。女性が主役の大学として、学生がありのままの自分に向き合い、自己を磨き、自信をつけて社会のリーダーに成長する機会を提供しています。
 ホームページ: https://www.hju.ac.jp/
 住所:広島県広島市東区牛田東4-13-1

広島女学院大学さま